2008年09月01日
夜半の嵐

夜半【よわ】の嵐
浄土真宗の開祖・親鸞【しんらん】が、9歳で出家を果たした時のエピソードです。
幼くして両親を失い、無常を感じた松若丸【まつわかまる】(幼名)は、叔父に伴われ高僧・慈円和尚【じえんおしょう】の門をくぐり、出家を志願します。しかし、出家に必要な役所の許可の取得が夕刻【ゆうこく】に及んだ上、儀式に備え剃髪【ていはつ】も受けなければなりません。
「今日はもう遅い。式は明日じゃ」との和尚の意に対し、庭の桜を前に松若丸が懐紙にサッとしたためて差し出したのは、即詠の歌でした。
明日ありと思ふ心のあだ桜夜半の嵐の吹かぬものかは
「いま見事に咲き誇る桜も、嵐が吹けば一夜にして散るでしょう。私も明日まで命がある保証はありません」という心根【こころね】に深く感じ入った慈円は、即刻、松若丸の黒髪を剃り落とさせ、その夜のうちに得度の儀を執り行なったのでした。
若き親鸞の悟りは、「不確かな明日をあてにせず、今日をゴールと定め、現在の一瞬を精いっぱい悔いなく生き切れ」と私たちに教えています。
「今日は最良の一日」であり、「今は無二の好機」なのです。
今日の心がけ●大切なことは今日のうちにやりましょう




